Planterior
ハイドロカルチャーのしくみ
作り方と管理について
My Green Life
ハイドロカルチャーとは
◇商品カタログ◇
ハイドロカルチャーとは、ギリシャ語のHydro(水)と英語のCulture(栽培)を合わせた造語で、海外ではHydroponic(ハイドロポニック)とも呼ばれます。
土の代わりにレカトン(ハイドロボール)等の無菌の植込み材を使い、鉢底に溜める水の量を調整しながら育てる、室内管理に特化した栽培方法です。
これにより、ハイドロカルチャーには室内では一般的な土の植物と比べて様々なメリットがうまれます。
簡単
清潔
エコ
①自社農場で生産
ハイドロカルチャー苗
②土の代わりに
専用の植え込み材
③底面給水
と水位計
①ハイドロカルチャー苗
プランテリアでは、愛知県豊橋市の専用農場でハイドロカルチャーの苗を栽培しています。
土の代わりに水耕栽培用の礫材に植えこまれ、底面給水で育てられています
②土の代わりに専用植え込み材
植物は土ではなく水耕栽培用の礫材を使っています。プランテリアでは主に'レカトン'(ハイドロボール)という粘土を高温焼成発泡した多孔質礫材(セラミックス)を使用しています。無数の空隙があり、毛細管現象で底面の水を植物の根まで最適な水分を運びます。無機質なので土に比べ虫やカビの発生などが少なくインテリアグリーンには最適です。その他、炭でできたネオコールやカラフルなカラーサンドも人気です。
③底面給水と水位計
ハイドロカルチャーは鉢の底面に水を溜め、底面給水で管理します。不透明な器の場合、底面にどのくらい水が溜まっているかは水位計を用いて判断します。
土栽培と何が違う?ハイドロカルチャーのメリット
Point1 虫やカビが発生しにくい
ハイドロカルチャーは土の代わりに水耕栽培用の礫材で植え込み、底面に水を溜めて植物を育てる栽培工法です。プランテリアはドイツの礫材「レカトン」を使用しています。粘土を高温で焼成発泡した無機質土壌で断面を拡大するとたくさんの空隙がある多孔質素材です。無機質土壌であるため虫やカビ、雑菌の発生が土栽培に比べ少なく、台所やリビングなどのインテリアグリーンにぜひお勧めしたい栽培方法です。
(土栽培の場合)
土による栽培の場合、土壌内に虫が卵を産み付けていたり、また鉢底穴から水が出るため水受け皿が必要となり、土混じりの水から虫や雑菌、臭いなどが発生してしまうことなどもあります。
Point2 数日に一度の水やりでOK!
管理しやすさがうれしい!
ハイドロカルチャーは水を鉢底に溜めて育てます。植え込み材「レカトン」の多孔質を利用して底の水が毛細管現象植物が必要とする水量のみ根に届きます。水やり頻度は鉢の大きさや品種、季節などで異なりますが、1週間に1度程度でOK。旅行など数日家を留守にする場合でも安心です。お水やりのタイミングは、水位計で一目でわかるため、園芸初心者の方も安心して育てていただけます。(水やり方法はこちら)
(土栽培の場合)
土による栽培の場合、底面から水が抜けますので、夏場などは毎日お水やりが必要です。
※品種等によるまた水をやりすぎてしまうと、土中の空気がなくなり根腐れを起こす原因にもなります。
Point3 高いインテリア性
ハイドロカルチャーの植え込み材は、レカトンをはじめネオコールやカラーサンドなど見た目にも美しいものが揃っています。また、器に水受け皿が要らないので全体的にすっきりとした印象があり、本棚や机の上、床など好きな場所に気兼ねなくレイアウトを楽しめます。
(土栽培の場合)
土表面にカビや苔が生えるなどインテリアでは気になる方も多いかもしれません。よく、ココヤシや砂利などで表面を飾ってあるものもありますが、やはり内側からきれいでいたいものです。また、水受け皿があるとインテリアとして収まりが悪かったり、持ち運びが不便だったり、水受け皿の汚れが気になったりする場合もあります。
Point4 簡単アレンジ
自宅にあるお水が溜められる器があれば簡単に植え込みが可能です。グラスやマグカップ、お菓子の器など身近なものをプランター代わりに楽しめます。 レカトンやネオコールなどのハイドロカルチャー用植え込み用土はスプーンなどですくって簡単に作業ができます。また粒の大きさや色などもお選びいただけます。器や植え込み材、植物を自分好みで選んで、オリジナルのマイグリーン生活を。
(土栽培の場合)
土栽培の場合、水を抜くために底穴が開いた専用のプランターが必要です。ガラスの器などには植えることができず、また用土の土のみとバリエーションが楽しめません。
Point5 エコロジー
植え込み材は何度でも再利用可能です。もし植物が枯れてしまった場合は、レカトンなどの植え込み材料はザルで洗って汚れを落とし、保管しておきましょう。・必要最小限の水・肥料でOK。底穴から水を流さないので、与えた肥料、水をすべて有効活用できます。
(土栽培の場合)
土の再利用ももちろん可能なのですが、古くなった土は団粒構造がなくなって固まっていたり、虫がいたり、根が絡まってしまっていたりしますが、新しい土の入れ替えは特に都市部では大変です。
また底穴から水を流すため、必要量以上の水が必要となったり、水と一緒に肥料成分が流れてしまうこともあります。
Point6 軽い!
土を使わないハイドロカルチャーの特徴は、軽いこと。植え込み材の重さは同量の土の半分ぐらいです。小さなプランターではあまりメリットを感じないかもしれませんが、背丈ぐらいのプランターになると移動などが簡単にできることに喜びを感じていただけると思います。
(土栽培の場合)
背丈ぐらいのプランターになると女性では少し移動が大変。鉢が陶器などの場合はなおさらです。
ハイドロカルチャーの作り方
ハイドロカルチャーに必要なもの
お好きな器
(お水が溜まる器)
レカトン
ネオコール等
植え込み材
水位計
(透明な器には不要)
イオン交換
樹脂栄養剤
ハイドロ
カルチャー苗
Step1
容器に水位計を設置。きちんと鉢底に水位計をつけます※。この時、イオン交換樹脂栄養剤を適量入れることをお勧めします。
Step2
容器の途中まで植込み材を入れハイドロ苗を置きます。この時、苗の高さが鉢の上縁より10~20mmほど下がるように調整してください※。
Step3
苗の容器が見えなくなるまで(鉢の上縁から5~10mmほど下がるくらいまで※)植込み材をさらに入れ植込みます。
※鉢や植物のサイズ・形により調整してください。
動画:植込み方法(ガラスの器編)
動画:植込み方法(陶器鉢編)
動画:寄植え方法(レカトン編)
動画:寄植え方法(ネオコール編)
ハイドロカルチャーの管理
1.お水やり
ハイドロカルチャーは底面に水を溜めて育てる栽培方法です。
ある一定量のお水を鉢に溜め、植物が吸って鉢のお水がなくなったら、お水やりをします。
お水がなくなるタイミングは鉢の大きさ、品種、季節、環境などによりますが、夏で3~4日に1回ほどです。
一度のお水やりに使用する水量は、鉢の大きさ等によって違いますが、プランテリアのLサイズで200ml(コップ1杯分程度)です。
またハイドロカルチャーでは、鉢の底面に溜まった水の量を確認できるように水位計を使用します。
では、お水やりの方法を見ていきましょう。動画または、イラストでご確認ください。
動画:水やり方法(ガラスの器編)
動画:水やり方法(陶器編)
お水やりをすると水位計の針が上がります
鉢底に水がたまった分だけ針が上昇。メモリの「max」以上のお水やりは多すぎます。もし、入れすぎてしまった場合は、鉢を斜めにしてお水をこぼすように抜いてください。
針が下がったらお水やりのタイミング
日々、植物がお水を吸うと、針はだんだんと下がります。
針が下がる日数は環境や季節、品種等で異なります。「min」のところまで針が下がったら鉢底に水がなく、お水やりのサインです。
育てる心を育てよう!
初心者の方でも簡単
お水やりの方法
お水やりをすると
水位計の針が上がります
鉢底に水がたまると浮玉が上がり、針も上にあがります。このとき針の先端が指す文字(min/opt/max)を目安にお水やりをします。
水位計で見るお水やりのタイミング
お水やりの前
針が「min」を指している=鉢底にお水がない状態です。
※完全に針が下がってからお水やりするのがポイントです。根に空気が触れる状態を作ることで、根腐れを予防します。
「opt」表示のあたりまで針が上がるように、植物の株元からゆっくりとお水をやります。(急ぐと針も急に上がるので注意)
2.葉ふき
葉が大きな植物はとくに、葉ふきをするとよいです。
埃がたまって白くなっている・・・となると美観的に残念ですし、そこから病気の発生なども考えられます。造花に比べ、生きた植物は呼吸をしているので埃が付きにくい・・・などと言われますが、いつもきれいにしてあげましょう。
葉を吹く際の注意点は「力を入れ過ぎないこと」
葉を破いたり傷めたりする原因となります。
おススメは、市販のハンディーモップ。植物専用で用意して、さっと撫でてあげてください。
動画:葉ふき編
3.枯葉とり
植物自身についた枯葉や、地表面に落ちた枯葉等はこまめに取り除きましょう。
美観が維持されるだけでなく、病害虫やカビの予防になります。
4.霧吹き
空中湿度を好む品種、またそれに限らず乾燥する時期や汚れを落としたいときなど、
時折葉の裏表に霧吹きをしてあげましょう。
5.肥料
葉の色が悪い、元気がないなどのとき、市販の液肥や栄養剤を試してみてください。
葉の色がきれいになったり、生育が良くなったりします。ただし与えすぎると逆効果になる場合もあるのできちんと植物の様子を見ながら少しずつ試してみましょう。
また水耕栽培を長く楽しんでいただくための専用肥料として、
プランテリアではイオン交換樹脂栄養剤とハイドロファームをご用意しています。
【イオン交換樹脂栄養剤】
イオン交換樹脂栄養剤は遅効性の肥料で、主に植え込み前の元肥のような形で使用します。
植物に必要な養分を供給するとともに、有害な植物の老廃物を吸収し根腐れ防止する効果があります。有効期間は補給後より約3か月です。
3か月後に追肥するか、もしくはハイドロファームをご利用いただいても良いと思います。
【ハイドロファーム】
ハイドロファームは即効性の栽培液で、必要栄養素がバランスよく配合され、また緑藻・カビ・バクテリア発生を抑制しますので、ガラスの容器で育てるときの美観が損なわれにくくなります。
普段のお水やり代わりにハイドロファームを与えればよいのでとても簡単です。
動画:栄養剤
6.病害虫対策
【病害虫について】
これは、何より予防が一番です。葉拭きや枯葉とりをこまめに気にしてあげるとよいです。
もし病気が出た場合は、なるべく薬を使わずに、虫がついている葉をカットするなど早めの対処をしましょう。広範囲なら枝ごと切るなども良いと思います。強めにカットしてもわりと新芽はでてくるものです。それでも、どうしても・・・という場合は、市販のお薬で対応ください。
動画:病害虫駆除
7.剪定
樹形を整えるため、混み合った枝を減らし風通しを良くするため、枯枝・病害虫除去のためなどのために時折剪定を行うことをお勧めします。
動画:剪定
8.置き場所
明るさ・温度・湿度・風通しに気を付けます。
品種により得意不得意が多少ありますが、
基本的には人が過ごして快適なところが植物にとっても快適です。
良く「レースのカーテン越しの明るく風通しの良いリビングが良い」とご説明したりします。
もちろん、キッチンや書斎、トイレなどお好きな場所に一度置いてみてください。
もし環境が合わなければ植物が教えてくれます。
また盲点なのが、季節によっても快適な場所が変わることもあります。
例えば、直射日光のあたる窓辺は夏はNGな品種もあったり、空調や換気の風が直接当たる場所がNGになったり、冬場とても冷える玄関などもNGです。夏はこの場所でよかったのに、冬になったら元気がなくなったなどよくあることです。あと、快適なはずなのになぜ?という場合は、空調の風が直接あたっていることが良くあります。
多少、環境が合わず元気がなくなっても、すぐに環境を変えて対処すれば元通り元気になってくれることがほとんどです。良く観察してあげてください。
9.植替え
一回り大きな器にしたい、気分を変えたい、鉢が割れてしまった等、植え替えをしたいときがあります。
そのような場合、植え込み材も一緒にきれいにしてあげましょう。大きな器にかえる場合は、植え込み材を買い足してくださいね。
Before
Afeter
冬に寒いところに置いたため葉が落ちてしまっているのですが、パキラです。
大きくなると切り戻したりしていたので、小さいですが、
10年ほど前の鉢。 きれいに切り戻してあげると、もう少し形がいいのですが、ここはとりあえず・・・失礼します。
引っ越しなどで移動したため内容器が植え込み材から飛び出して見えてしまっています。
植え込み材はネオコールの大粒を使っています。写真で白っぽく映っているのあh、カルキだと思われます。
それでもさすがはネオコール。小さなほこりなどはあるものの、比較的きれいです。少しあらうだけで よみがえりそうです。
まずはボールに植え込み材(ネオコール)と植物をあけます。※自宅用で水位計がついていません。本来あったほうが良いです。
鉢の汚れは、ネオコールの色粉のようです。
あとは目立った汚れはありません。虫もいませんね。
ネオコールをザルにとり、水で洗い流します。
この時、細かな根など取り除いてあげてください。
今回は同じ器に植え変えました。
(植え込み時の写真がなくてごめんなさい)
植えるときに、内容器を外して植えています。
内容器を外したほうが、根がのびのびすると思います。
植替え後、お水やりを忘れずに。